七夕踊の「踊り相談」

 6月5日、夜8時から堀の内の庭にある和田家の和室で、今年の太鼓踊りの一っ番ドンを決める「踊り相談」が行われた。各集落の青年団の責任者と庭割そして連絡員が出席しての寄合い、七夕踊が始まって300年以上続けられてきた光景である。以前は、踊り奉納日の二週間前の日曜日に行われてきたが、奉納日まで十分な準備の時間をとるため、3年前から2ヶ月前に行うようになった。
 寄合いに先立って、堂地國男会長から「今年も七夕踊まで2ヶ月余り、いい奉納ができるように取り組んでもらいたい」と挨拶がありました。相談の進行役は、毎年各集落青年団の持ち回り、今年は中福良集落の当番、しかし、青年がいないため代理として、久木園学さんが進行役を勤めた。
 各集落の踊り子名の報告の後、一っ番ドンの希望者を募った。しかし、中々、希望者がいない。松原・払山集落の青年団に「どうか」と庭割から声がかかり、踊り子への確認を青年団長が行いました。しかし、今年就職したばかりであり、「一っ番ドンは無理」との返事だった。重苦しい、雰囲気が寄り合い会場を包み、みな、「どうしたものか」と思案顔、こんなに時間のかかる踊り相談も久しぶりである。
 「一っ番ドンが決まらんと今日は帰れんど。」の声もあがるほど。そのとき、島内集落の責任者が「今回、うちの集落は二度踊りになりますが、彼に相談してみます」との声が上がり、本人に確認を取った。本人からは「父に相談し、後ほど連絡します」との返事を得て、そのときを皆で待った。待った返事が「父が祖父の了解を貰っていますのでもう少し時間をください」との返事、長い静寂の時間が続いた。その後の返事は「打ちます」の回答、会場は拍手万来、相談出席者みな安堵の顔を浮かべた。そして、二番ドンが決まるのは早かった。
 これで踊り相談は終わり、宇都副会長が来賓として出席をお願いしていた中学校の校長先生に挨拶を求め、校長先生は「地元に伝統行事のあるところは、地元の教育力も高い。市来には多くの伝統行事がある。生徒の地元教育に協力をお願いします」と挨拶されました。副会長から連絡事項の伝達後、踊り相談は終わった。時計は10時、久しぶりの長い踊り相談だった。